【よろず支援ニュース#176-令和】【重要!】19年度補正予算案が閣議決定!:今後複数年に公募される主要補助金の大枠が判明!

【重要!】19年度補正予算案が閣議決定:今後複数年に公募される主要補助金の大枠が判明!

 

政府は13日、総額4兆4722億円の2019年度補正予算案を閣議決定しました。 

● 日経新聞Web記事

 >>https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53334560T11C19A2EA4000/

 

経産省関連では総額9135億円で、東日本大震災を除いて過去10年間で最大規模とのことです。今回の閣議決定に伴って、経産省は下URLのとおり当補正予算案の概要を公表しております。

経産省HP公表記事>>https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2019/hosei/

そこで、今日、明日と補正予算内にある来年以降の中小企業支援策・主要補助金について解説します。本日は事業者の皆様の関心が一番高いと思われるものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金(以下、主要補助金)について解説します。ちょっと長くなりますが、補助金の基金化等に伴い制度が大きく変わりますので、みなさま必読の内容かと思います。

 

3つの主要補助金を含む「中小企業生産性革命推進事業」として3600億円が予算案に計上されています。下URLにある「令和元年度補正予算案の概要PR資料」の30ページ目を熟読ください。

「中小企業生産性革命推進事業」概要(30ページ目)

>>https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2019/hosei/pdf/hosei_yosan_pr_1213.pdf

 

3600億円は複数年にわたり「基金化」されることで、事業者にとって使い勝手が大きく向上します。(「複数年」とありますが、予算額の大きさから3年分程と推測します。)

 ▶ 通年で公募し、複数の締め切りを設けて審査・採択を⾏うことで、予⾒可能性を⾼め、⼗分な

  準備の上、都合のよいタイミングで申請・事業実施することが可能になります。

  ・「基金化」は、政府内でなく中小機構(中小企業基盤整備機構)の中に創設されることで可能

   になるようです。「通年公募」ですので、今までのように「公募はいつになるか?」気にする

   必要はなくなります。また、単年度での事業完了は必要なくなりますので、事業実施期間(発

   注、納品、支払いを行う期間)が長くなり、年度を跨ぐことも可能になりそうです。

 ▶ 補助⾦申請システム・Jグランツによる電⼦申請受付を開始します。

  ・電子申請で申請負荷が軽減されます。申請作業だけでなく、事後報告手続きも電子化されま

   す。

 ▶ 過去3年以内に同じ補助⾦を受給している事業者には、審査にて減点措置を講じることで、初

  めて補助⾦申請される⽅でも採択されやすくなります。

  ・補助金申請リピーターにとっては少し厳しくなりそうです。(どこまでの減点措置かによると

   は思いますが)

  ・先日当方、某商工会青年部主催の補助金勉強会で講演しましたが、20人ほどの事業者のほと

   んどが補助金活用未経験であり、「補助金は活用したいのだが、私にはハードルが高そうで躊

   躇してしまう」という方もいらしゃいました。補助金初心者には朗報だと思いますので、来年

   以降是非チャレンジしていただければと個人的に思います。

 

給与支給総額の申請要件化、および目標未達時の返還

 ▶ 当該事業を通じて、賃上げにも取り組んでいただきます。なお、積極的な賃上げや被用者保険

  の任意適用に取り組む事業者は優先的に支援します。

 ▶ 事業計画期間において、「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上」、「事業場内最低賃金が地

  域別最低賃金+30円以上」を満たすこと等を申請要件とします。(持続化補助金及びIT導入補

  助金の⼀部事業者は加点要件)

  ・「申請要件」ですので、ものづくり補助金申請の場合、上記の「給与総額向上」と「地域別最

   低賃金+30円以上」を約束する必要があると理解できます。

 ▶ 要件が未達の事業者に対して、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合や、付加価値

  額が向上せず賃上げが困難な場合を除き、補助金額の⼀部返還を求めます。

  ・「付加価値額が向上せず賃上げが困難な場合」とは具体的に何か分かりませんが、申請要件未

   達に伴う一部返還は、今までなかったことかと思います。

 

私見として、使用補助金が来年以降複数年にわたり基金化されたことを高く評価しています。特に「通年公募」ですので、事業者様が格段に使いやすくなることは間違いかと思います。一方、皆様もご存知のとおり、「補助金はバラマキじゃないか?本当に効果が出ているのか?」という声も多く聞こえてきます。上記PR資料30ページに国の「成果目標」が書かれてますが、今後事業者様への「補助金活用による効果創出圧力」が段々強まっていくかとも思います。(今回の申請要件未達による「補助金一部返還」は、その一つの現われかと)

 ● 2年前の日経新聞記事「補助金のバラマキで生産性は上がらぬ」

  >>https://www.nikkei.com/article/DGXKZO23910920V21C17A1EA1000/

 

以上、長くなりましたが、来年以降複数年での主要補助金について今後の活用計画をしっかりとご検討いただければ幸いです。来年の主要補助金の詳細情報が入りましたら、お知らせします。

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