平成29年10月20日 和歌山県JAビル2階 和ホールCにて「越境ECノウハウのすべて!」が開催されました。当日は約30名の方にご参加頂きました。
今回は、このセミナーの潜入レポートです。
このセミナーはテレビや新聞各紙で話題の京都在住のフランス人であるBERTRAND THOMAS氏にご協力を頂き、開催することができました。
本当にありがとうございました。
事例発表(中野BC株式会社様)
中野BC株式会社 湯川氏 木村氏
✔中野BCとは
元は醤油屋
BCはバイオケミカル クリエイション(Biomedical Creation)の略
まだ85周年を迎えたばかりの酒蔵としては若手
梅を使ったBtoB向け健康食品なども作っている
✔近年の活動
梅酒BAR・日本酒BARなどを自社工場で開催 2000人以上の来場者
年間4万人が訪れる 日本庭園のある酒蔵
自社サイト以外にも、2014・楽天市場 2015・Yahoo と出店
✔商品開発
既成概念に捕らわれない商品開発
女性の意見を積極的に取り入れた味・ラベル
✔成長と海外進出
梅酒はそもそも食前酒扱いだった。
和歌山では地元の人は梅酒を自作している上、他府県への販売ルートが少なかった。
そこで、家庭では作れない梅酒を開発し、年4種類以上の新作を出し続ける
海外進出はかなり受身だったが、近年から積極的に営業にでる
社長をはじめ従業員も英語は苦手だったが体当たり営業
海外では「梅」が何かから説明が必要な場面もある
✔ネット販売
ページは女性向け・ギフト商材を強みとして作成
酒は銘柄買いが多かったので、季節限定商品などを強く売り込んだ
モールでは健康食品は一般的なわかりやすい言葉で、自社HPでは深い内容にした
女性目線での取り組みを非常にわかりやすくご説明頂きました!ありがとうございました。
世界100ヶ国にネット販売!それを可能にした越境ECノウハウのすべて!
株式会社BERTRAND代表取締役
BERTRAND THOMAS氏
まずは、なぜBertrand氏がフランスから日本に来られたのかということについてお話頂きました。
子供の頃 日本のアニメ・ゲーム等をみて日本に興味をもつ
2002年 旅行で初日本 ・ 2003年 留学
2004年 ワーホリで再度日本へ そして気付けは15年
2005年から始めた京都ブログ
2008年 リーマンショックのタイミングで弁当箱販売を開始
・リーマンショックで皆貧乏になり外食から弁当へ
・海外番組で日本食を取り上げられたり、料理番組も増加
・日本人シェフの料理教室や、日本の調理器具にも注目が
・当時は海外向けBtoCがなかった
→事業を始めようとなりました。
✔株式会社BERTRANDとは
元から人気があったブログがジャーナリストの目に留まり序盤から好調
阪急河原町から徒歩10分の場所に1Fが店舗・2Fがオフィスのビル
自社ページは、日・英・仏・BtoB の4つ
ページ作成は Shopify を利用
商品の80%が日本製
2.3年前よりふりかけ・抹茶系商品も販売
日本のサランラップの高性能さは海外でも有名
各ページは、円・ドル・ユーロと分かれている。一時円にしたが購入率が酷く下がった
BtoBは簡単なアカウント作成・4万円・3オーダー以上の注文から受付
フランス・パリで行われる展示会にも出店
展示会後も直接連絡がくるのではなく、BtoBサイトで勝手に買ってくれる
近年 レストラン・ホテル等から 松花堂弁当(仕切りのある弁当)の大量注文がくる
店舗は観光客は午前中観光で忙しいので、少し遅めの12ー19時 15-17時がピーク
ここ2,3年で外国人観光客が激増した
従業員が2/4がフランス人 残りの二人の日本人も英・仏・独がしゃべれる
✔ネットショップ
海外のPC/スマホ比率 仏・スマホ50%/PC50% 中・スマホ90% 日・スマホ70%
HPは「Shopify」で作成 ARIが非常に優秀 アプリを入れて自由に設定できる
楽天市場の作りは海外注文者にとってハードルが高い
決済は、クレジット・paypal・stripeを利用。
配送は、エアメール追跡なし・あり・UPS・DHL・FedFx
海外サイトは商品を送料分を見越して30%程高く設定
海外販売先比率 仏45% 米39% オーストラリア16% 単価は約5,000前後
✔マーケティング
SNS・ブログ・FB
広告・FB月2万、AdWords20万
FB更新頻度高め 雑誌記事風 BENTOコンテストを年1で開き、その画像を使ったりする
週2メルマガ
6万通のメール・月3万・メールでの反応が強い
✔Ship&co
出荷管理システム
珍しい日本製 海外向け送り状作成サービス
送り状作成時、各運送会社用にデータを外部出力なしに印刷できるのが特徴
各商品にサイズ・重量を入力できるので、運賃の見積もりが即座に出せる
✔海外の目線を取り入れた時に思う事など。
日本製の弁当箱はパッケージが無い(華が無い)・そして広告をしない
海外製品は全体的にデザインがよく、広告もあるので見栄えする
仏では紫やパステルカラーの弁当箱が人気
BtoBでの値引は基本しない。理由はFOBや倉庫→船までの送料や手続きを自社でするから
購入者傾向 仏・料理好き、大人、プレゼント /米・子供用
シンガポール・KAWAII文化 /オーストラリア・子供~大人のランチボックス
翻訳に自信がないなら、 Gengo という翻訳依頼サービスがあるので活用するといい
グループワーク
グループワークで、「越境のむずかしさ」について講師も含めて意見交換をしています。
グループワークの最後には、各グループごとに1名ずつまとめの発表をして頂きました。
今回も大変、有意義なセミナーとなりました。
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